北陸の勝野市で、郊外の小さな村の火葬場で、焼死した老夫婦が見つかった。警察が寄り添う老夫婦が最後に心中した事件が結審した。事件から半年後、東京で週刊記者をしていた伊能は取材のため勝野市に向かった。近所に住む村人は口を開こうとせず、取材がなかなか進まなかった伊能は、地元の雑貨店の駐車場にはっきりとタイヤの跡が残っていたり、焼死した老夫婦が事件の半年前に車を交換したり、挙動が怪しい小学生の3人の「不自然さ」に気づいた。これが事件の奥底への第一歩だ。